2010年に僕も東京から飯能に移り住み始めました。
店を開業させる準備をしているときに地域の方から、
どこから来たの?何するの?こんな人いるけどあった?あそこ君好きそうだよ。
そんな情報を頼りにたくさんのご縁が生まれました。
その時感じたあたたかさをこれからに繋ぎたいと思い、
飯能を知るきっかけとして人の生き方や仕事の仕方、
環境との向き合い方などに視点を置き、
ライフスタイルの部分も紹介するイベントを企画させていただきました。
飯能にインテリアショップをオープンさせ、
地域の方からインテリアや暮らしの相談を多く受けてきて、
風土にあった考え方や工夫をお客さんといっしょに話し合ってきました。
店をオープンさせ約8年が経ち、今は今までの経験を活かし、
交流の場として関わりや発見を皆さまと共有していく役割も
担っていると思っています。
小売店としての役割から、時に仕事や暮らし、
生き方の価値観を話し合う窓口としてもショップは機能しているような気がします。
新しく飯能に引っ越してくる方たちともインテリアを通じて出会う機会が生まれ、
各出展者の方ともそのようにしてご縁ができ、
取材を通して何気ない日常の風景を切り取らせていただきました。
初めて飯能に訪れた時に感じた自身が育ってきた環境や関わり方の違い、
当たり前にある風景が当たり前でなく、
客観的に感じていた飯能の魅力が今回取材を通して蘇り、
あらためて良い環境だなと痛感しています。
各作家さんの今までの背景や経緯も伺うことで、
作っている作品の見え方も変わってきて、より深みが増して見えてきました。
それは作品とご本人たちと生き方、
全てが繋がっているからこそ感じられた部分だと思います。
そしてそれぞれ共通する行きついた場所が飯能であったこと。
どこでどのように暮らして何を大切にしたいか…
今はどのような場所であったとしても活動でき、
暮らしていける多様なライフスタイルの選択肢が増えました。
それを切り開いていくのは本人次第だと思いますが、どこでどのようなご縁が待っているか、
心にいつも関心や興味のアンテナを張っていれば、
どこかでピンとくるような一致が訪れます。
そうして集まれた仲間はずっと付き合っていける共通する魅力や心地で繋がっています。
あらためて選んだ暮らしの拠点がこれからの日々の活動に
大きな原動力をもたらしてくれる事を願っています。
今回イベントを企画し、取材してきた内容と、
作家さんの作品をまとめた本も作りました。
初心を大切にするとともに、
これから地域で活動していく事への指針として一歩踏み出せましました。
来年もまた新たな形で皆さまと関われるようにしていきたいと思います。
ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
暮らしの編集
photo Yasuko Kobayashi
writer Yuta Watanabe
derected by REFACTORY antiques